ホーム介護知識要介護認定で一番多い介護度とは?理由から受けられる介護サービスについても解説

要介護認定で一番多い介護度とは?理由から受けられる介護サービスについても解説

高齢化が進む中、介護が必要な人が増えています。介護認定は、その人がどの程度の介護が必要なのかを判断し、介護度に応じた介護サービスを受けるための資格です。

そこで今回は、介護認定で一番多い介護度について解説します。介護度は、要支援1から要介護5までの7段階で判定されますが、その中でも最も多いのが要介護3です。

要介護3の人は、身の回りの世話や家事などの日常生活での支援が必要な状態です。では、要介護3の人が受けられる介護サービスにはどのようなものがあるのでしょうか?記事では、具体的な介護サービスについてもあわせて解説します。

要介護認定で一番多い介護度は何か

要介護認定には、介護度1から5までの5つのグレードがあり、その中でも最も多いのは介護度3です。介護度3とは、日常生活において一部の介助が必要な状態を示し、具体的には食事や入浴、更衣、排泄、移動などにおいて一部の介助が必要な状態を指します。

介護度3の場合、通院や通勤などの外出も制限されるため、自宅での生活支援や身体介護、生活援助などのサービスを受けることができます。介護度によって受けられるサービス内容は異なりますが、介護保険制度によって提供されるサービスの例は、以下のとおりです。

  • 介護予防
  • 訪問介護
  • 通所介護
  • 施設介護

このように受けられるサービスは多岐に渡るため、介護度に応じた適切なサービスの受け方や、介護度の見直しについては、介護保険制度を担当する自治体の窓口に相談することが大切です。

要介護認定の種類

要介護認定には「要支援1〜2」「要介護1〜5」の7段階の評価があります。以下は、要介護認定の7段階の評価表です。

種別 状態・症状・制限
要支援1 ・認知症や軽度の認知障害
・生活の自立に支障を感じる
・身体的な疾患による自己介護の困難感
・家事や買い物、食事などに支障を感じる
・社会的孤立やコミュニケーションの困難感
・運動機能の低下による外出や移動の制限
要支援2 ・一部の家事や買い物、食事に支障がある
・軽度の肢体不自由
・軽度の認知症や認知障害
・生活習慣病による医療管理が必要な状態
・日常生活での安全確保に配慮が必要な状態
・社会的孤立やコミュニケーションの困難感
要介護1 ・軽度の認知症や認知障害
・軽度の肢体不自由
・排泄、食事、移動などの介助が必要な状態
・医療行為の補助が必要な状態
・病気や怪我による機能低下がある状態
・社会的孤立やコミュニケーションの困難感
要介護2 ・中程度の認知症や認知障害
・一部の自立した生活に支障がある
・排泄、食事、移動などの介助が必要な状態
・医療行為の補助が必要な状態

要介護度が高くなるにつれ、日常生活での支援や介護が必要とされる内容が増え、介護サービスの利用が必要になります。また、要支援1~2は介護保険制度の対象外であり、要介護1以上が対象となります。

要介護認定は、医師や看護師、介護支援専門員などによる総合的な評価に基づいて行われます。自立支援のための支援や介護予防にも取り組まれており、要支援1~2の方には地域包括支援センターや市町村の相談窓口などで相談することが大切です。

介護度3が一番多い理由とは?

介護度3が一番多い理由は、大きく2つあります。

  • 高齢化による身体機能や認知機能の低下
  • 介護度4や5に比べて、介護度3の要件を満たす人が多い

介護度3は、通常、日常生活の全ての場面において、介護者の支援が必要となる中程度の介護度合いを示しています。そのため、介護度4以上にまでは該当せず介護度3と認定される人が多いです。

例えば、移動時の支援や排泄の介助が必要となり、複数の介助者が必要な場合も多いという状況が介護度3の症状に当たります。したがって、介護度3に認定された場合、介護保険制度を利用して介護サービスを受けることが必要になるでしょう。

具体的な介護サービスとしては、訪問介護や通所介護、特別養護老人ホームなどを利用するケースが多いです。

高齢化による身体機能や認知機能の低下

介護度3が多い理由の1つ「高齢化による身体機能や認知機能の低下」とは、年齢とともに身体的な機能や認知機能が低下する現象のことです。

加齢により、筋肉量や筋力が減少し、関節の可動域が狭くなるなどの身体的な変化が起こります。さらに認知機能では、記憶力や判断力、認識力などが低下する傾向があります。

これらの低下によって、日常生活において自立が困難になり、介護が必要になるのです。しかし、現在では介護保険制度も充実しているため、適切な介護サービスを受けることで、高齢化に伴う機能低下を緩和することができるでしょう。

介護度4や5に比べて、介護度3の要件を満たす人が多い

介護度3は、要介護状態が中程度であり、身体機能や認知機能の低下が比較的軽度であることを示します。そのため、自立した日常生活ができなくなる前段階で、介護度4や5に比べて要介護状態の軽度な高齢者が多く、介護度3が一番多いと言われています。

介護度4や5になると、寝たきりや認知症など、より高度な介護が必要になるため、要介護者の数は減っていきます。一方、介護度3は高齢化に伴い増加している要介護状態の中で、最も多く、介護サービスの利用者も多くなっています。

介護度3の要介護認定について詳しく知ろう

介護度3は、介護認定の中でも最も多く認定される介護度です。以下は介護度3の特徴をまとめました。

介護度3は最も多く認定される介護度で、部分的な身体機能や認知機能の低下がある程度。
日常生活動作の一部が自立できない、歩行に介助が必要などが要件にある。
介護保険制度において、介護サービスを受けることができる。
自宅での生活を続けながら、必要な支援を受けて、自分らしい生活を送ることができる。

介護度3の要件には、食事や入浴などの日常生活動作が自立できない、歩行に介助が必要などがあります。そのため、日常生活を十分に送れるような介護サービスを受けることが大切です。

介護度3の定義

  • 日常生活の自立度が、部分的に自立した状態から、ほぼ自立しきれない状態になっていること。
  • 身体機能が低下しているため、自己の身体介護が必要であること。具体的には、排泄や食事、入浴、移動などの介助が必要なこと。
  • 認知症の症状がある場合、行動や判断力の障害があること。
  • 医師による治療が必要で、継続的な医療処置や管理が必要なこと。

介護度3は、日常生活において部分的に自立しているが、身体機能が低下しているために自己の身体介護が必要な状態であり、認知症の症状がある場合には行動や判断力の障害があることを要件としています。
具体的には、排泄や食事、入浴、移動などの介助が必要となり、医師による治療が必要であり、継続的な医療処置や管理が必要な状態であることが要件となります。介護者の負担も大きく、家族や近隣による介護では限界があります。

このような状態にある場合、訪問介護サービスや居宅介護支援サービス、通所介護サービスなど、さまざまな介護サービスを利用することで、利用者や家族の負担を軽減することができます。また、住宅環境の改善や福祉用具の利用も検討することで、利用者の生活の質の向上につながるでしょう。

介護度3は、身体や認知に機能障害を持つ高齢者のうち、介護が必要な状態にある程度まで進行した人を指します。要介護認定の要件としては、食事、排泄、入浴、更衣、移動、トイレなどの日常生活において、自分でできないことが多くなっている状態が続いていることが必要です。また、家事や買い物などの社会生活に支障があることも要件に含まれます。介護度3の状態では、家族や介護サービスなどの支援が必要になります。介護保険制度においては、介護度3の人に対して、介護保険サービスが提供されます。

介護度3の要介護認定を受けた場合のサービスや支援について

介護度3の要介護認定を受けると、介護保険制度に基づくサービスや支援が受けられます。

  • 介護度3の要介護認定を受けると、介護保険制度に基づくサービスや支援が受けられる。
  • 居宅サービスには、デイサービスや訪問介護がある。
  • 介護施設での入所生活も選択できる。
  • ケアマネジャーの訪問や介護支援専門員によるアドバイスや相談窓口もある。
  • 別の制度を併用することもできる。
  • 介護保険制度は自己負担が必要。
  • 必要なサービスや負担割合などは、自治体の介護保険担当窓口に相談することが大切。

具体的には、デイサービスや訪問介護などの居宅サービス、介護施設での入所生活などがあります。また、介護サービス利用者に対するケアマネジャーの訪問や、介護支援専門員によるアドバイスや相談窓口もあります。

さらに、身体障害者手帳や療育手帳、障害者自立支援法など、別の制度を併用することも可能です。ただし、介護保険制度は自己負担が必要な場合もあります。

具体的な支払いの負担割合は、受けるサービスや個人の所得によって異なります。必要なサービスや負担割合などについては、自治体の介護保険担当窓口に相談することが大切です。

介護度3の要介護認定を受けた場合のサービス

介護度3の要介護認定を受けた場合、以下のようなサービスや支援を受けることができます。

  • 訪問介護サービス
  • デイサービス
  • ショートステイ
  • 入居型有料老人ホーム
  • 特別養護老人ホーム

また、要支援1・2の認定を受けている場合は、地域包括支援センターから生活相談や介護予防の情報提供、訪問介護などのサービスを受けることも可能です。さらに、医療費助成制度や福祉用具貸与制度などもあるため、介護に必要な医療費や福祉用具を安く利用することも検討しましょう。

介護度3の要介護認定を受けた場合の支援

介護度3の要介護認定を受けた場合、以下のような支援が受けられます。

  • 介護度3の要介護認定を受けると、地域密着型のケアマネージャーが担当し、介護計画書の作成や必要なサービスの手配を行う。
  • 在宅サービスとして、ホームヘルプサービスや訪問入浴が利用できる。
  • 日中の外出ができるサービスとして、通所リハビリテーションやデイサービスがある。
  • 訪問看護やリハビリテーションの専門職による訪問も受けられる。
  • ショートステイやケアハウスの利用により、介護者の負担軽減が可能。

要介護認定を受けると地域密着型のケアマネージャーが担当し、介護計画書の作成や必要なサービスの手配を行います。

通所リハビリテーションやデイサービスなどの日中の外出ができるサービスもあります。また、訪問看護やリハビリテーションの専門職による訪問も受けられます。

さらに、介護者の負担軽減のため、ショートステイやケアハウスの利用も可能です。これらのサービスや支援を組み合わせて、より質の高い介護を受けるようにしましょう。

まとめ

要介護認定で一番多いのは要介護度3であり、身の回りの世話や家事などの日常生活に一定の支援が必要な状態です。介護ストレスが発生しやすいため、介護保険制度による介護サービスが必要になります。

要介護3の人には、居宅介護支援事業や訪問介護事業などの介護サービスが提供されます。介護が必要な状態は、誰にでも起こりうることであり、介護保険制度が整備されていることで、必要な支援やサービスを受けることができます。しかし、介護保険制度の限界もあるため、家族や周囲のサポートも重要です。

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